<中級者>前編
木材塗装の基本の「き!」
用途種類に応じた木材塗料の選び方

出典:http://www.auro-jp.net/item_page/auro130.html

DIYで一番加工がしやすく、手軽に手に入れることができる材料の代表格「木材」。
そのままで使っても味のあるものですが、実際に日常生活で使用するとなると塗装は不可欠。
「でも塗料っていっぱいあるし何選んでいいのかいまいちわからない」という方に用途に応じた塗料の使い分けをご説明します!

木材塗料とは?

木材は、切断や接合、研磨がしやすく非常に加工に向いた材料です。
しかし、紫外線や雨風よる風化、カビや菌による腐食、
そしてシロアリなどの害虫による食害などの外的な影響を受けやすい素材です。
特に屋外で使用されるウッドデッキやベンチなどは、
毎日厳しい環境下におかれているため劣化しやすくなるのです。
そんな環境で使用する木材を劣化から守り長く使っていくには適切なお手入れが必要になってきます。
その一つが「塗装」なのです 。

出典:blog.e-photographer.net

ホームセンターなどに行くと、「何じゃこりゃー」って言いたくなるほど、さまざまな種類の塗料が並んでいて、どれを選んだらいいのかわからなくなりますよね(笑)

・何に塗るのか?
・その素材は何?
・屋外にあるもの?
・室内にあるもの?
・どんな感じにしたいのか?
・色は?質感は?

木材は塗料の使い方次第でガラッと姿を変えます。
間違った塗料を選んでしまうと、
せっかくつくった家具に塗ったのに
残念な結果になってしまうかもしれません。
筆者は適当に選んで後悔したことが
数えきれないほどあります(笑)
なので皆さんは基本的な部分はしっかりと理解した上で
塗装するように心がけましょう!

木材塗料の種類について

木材に使う塗料は、見た目を美しく整えるだけでなく、
外部からの影響で劣化しやすい木材劣化を防いだり進行を遅らせる役目もあります。

それでは、まずはわかりやすく
木材塗料にはどのような種類があるのか、ご紹介します。

機能の違い

木材塗料には大きく分けて「浸透タイプ」と「造膜タイプ」があります。
それぞれの特徴は次の通りです。

【浸透タイプ】
メリット
・保護成分が木材内部に浸透し、内側から効果を発揮します。
・保護成分は防腐・撥水・防虫などなど効果いろいろ。
・定期的に塗り替えをした方が効果が続きます。
・木目もキレイに見え、木材の手触りや風合いを楽しめます。
・塗装がひび割れたり剥がれたりしません。
デメリット
塗り替えのサイクルが短い

【造膜タイプ】
メリット
・ペンキのように表面に膜をつくって木材を保護します。
・膜で覆われるため、木目は見えず木材の風合いは損なわれます。
・耐久性は浸透タイプと比べて高いので、塗り替えのサイクルは長いです。
デメリット
・塗装がひび割れたり剥がれたりすることもあるため、塗り替えのときの下処理が面倒です。

屋外で使うなら造膜タイプを使うことが多いですが、筆者は浸透タイプのほうが好きです。
木材の風合い肌触りも損なわない点がよく、色合いも木材となじみ自然な風合いが楽しめる点が特徴です。

「油性」か「水性」か

これを初めて聞いた瞬間、筆者はマジックを思い浮かべました。
同じイメージを持った人は「水性は落ちやすいのかな」という印象を持ってしまいがちですが、
そんなことは木材塗料には関係ありません。
「じゃあいったい何が違うのよ?」と言いますとほとんど違いはありません!
ただ水性の方が絵の具のような感覚で使うことができます。
油性は使用後の処理も面倒ですし、使う際に薄めるときも水ではなく溶液が必要になります。
なので最近では水性が一般的になりつつあります。さいきんでは油性と水性のよさをともにもった、
「水性と油性の複合型」というものも出てきています。
まとめると、とりあえず水性を買っておけば間違いないと言っておきましょう。

出典:http://www.gaiheki--tosou.com/suisei-yusei.html

【油性】
・浸透性が高く塗りやすい
・乾燥が早い
・溶剤(シンナー)のニオイがきつい
・うすめるときや洗うときはうすめ液(シンナー)が必要

【水性】
・ニオイがほとんどない
・有機溶剤を使用していないので人体や環境に安心
・うすめるときや洗うときは水でOK
・汚れても乾く前であれば水で落ちる

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